ENVE "MELEE" 納車しました。

こんにちは、高橋です。2023年、最後にすごい1台を納車させていただきました。

そのバイクは「エンヴィ・メレ」。

ENVEといえばリムから始まり、ホイール、コンポーネント(フォーク、ハンドル、シートポスト等)と製品のラインナップを増やしてきました。

特筆すべきは実績のあるUSA製のカーボンリムですが、類稀なる耐久性だけでなく走りの性能も評価され、UAEチームエミレーツのエースであるポガチャルがその走りを気に入ったことでチームが使用するコンポーネントとして採用されたという話もあります。

そのENVEが「ついにフレームを作り始めたぞ!」と話題になったのは数年前のこと。その時はアメリカ本国でわずかに流通するばかりで、欲しいという声があっても手に入れることが叶いませんでした。(ちなみにポガチャルが使い始める前の話です)

カスタムオーダーからはじまったENVEのフレームは、ユーザー達からの反響を踏まえ、量産化を実現しつつも妥協せず作られたフレームです。ENVEのメンバーたちが"自分達が本気で欲しい夢のロードバイク"を追い求め、作り上げられたものが「MELEE」です。

その開発経緯などは特設サイトで読むことができます。ぜひご一読を。

僕らの記憶にはポガチャルを始めとしたUAEチームの活躍が印象強いですが、先日新しいニュースが飛び込んできました。

サガンなどが所属していた「トタル・エナジーズ」チームがENVEのMELEEに乗るというニュースです。残念ながらサガンやダニエル・オスなど、僕が知っているメンバーは離脱するようなのですが、それでもプロチームが乗るフレームというのは物欲を刺激されると言いますか、製品への信用が厚くなったりしますよね。

余談ですが、アルベルト・コンタドールとイヴァン・ヴァッソによるプロジェクトチームの「ポルティ・コメタ」(2023年 EOLO KOMETA)でもENVEのホイールやコンポーネントを継続使用するみたいです。フレームはその2人によるAURUM。こちらも良いフレームです。

 

全体像だけでなく、細かいところまで"エアロ"をしっかりと追い求めた造形です。

速そうな自転車は恐れ多いっていう方も多いと思うんですが、速く走ることが苦手だと思っている人が"速い自転車"に乗ってみることは間違っていないと思います。

こういったエアロ形状も、自転車を漕いでいない時にも効果を発揮してくれる部分なので、極端な言い方をすれば「漕がなくても速い」のです。だからこそ、速い自転車は"楽に走ること"にも繋がってくると考えることができます。

 

タイヤはシュワルベの「PRO ONE TLE」。前28c/後30c、前後で太さを変えるアッセンブルです。

ロードバイクでも30cという太めのタイヤが当たり前になってきた昨今。ワイドリムやチューブレスなどと相まって一気にシェアを伸ばしてきています。

そんな中、前後で太さを変えるという人もチラホラ聞きます。個人的な見解はこんな感じ。

・フロントはリムと同程度の太さに揃えることでエアロを追求する
・フロントが細い方がタイヤがヨレにくく、ダンシングなどがしやすい
・リアは太めでエアボリュームを稼ぎ、段差の軽減やスリップのしにくさなどに貢献

最終的には好みになってくると思いますが、太ければ太いほど良いというわけではないですし、細ければ必ずしもタイムが速くなるというわけではないので、ホイールとの相性等々、自分のベストチョイスを見つけていってもらうのが良いと思います。

 

 

パーツは抜かりなく。
ただ1部のパーツの入荷が間に合わなかったので、実はまだ完全な完成体ではないのですが、一旦この形で組み上げさせていただきました。

自転車の価格も高価になってきている時代ですが、MELEEのようなスペシャルなバイクを買う価値とは何なのかと考えさせられます。

このカッコ良さには価値が在るし、その走りの良さは「走ることが楽しくなる」バイクだと言えます。楽しい、嬉しい、それがこのバイクには詰まっていると思えました。

ご注文ありがとうございました!